2026年2月 5年生の学習プランについて

本セミナーは、入試本番まであと1年となる新6年生(現5年生)の保護者を対象に、これからの1年間の学習戦略と、直近の2月の過ごし方を伝えるものです。 6年生になると、これまでの「単元ごとの基礎固め」から「広い範囲の復習と実践」へと授業形式が変わります。親の焦りと子供ののんびりした様子にギャップが生まれやすい時期ですが、単に勉強量を増やすのではなく「やり方」を変える必要があります。特に、塾が休みになる2月の休講期間を利用して、6年生の学習の「先読み」を行い、良いスタートダッシュを切るための具体的な方法を解説しています


▢チェック1組分けテストの結果の正しい受け止め方を知っていますか?

【勉強の「量」ではなく「やり方」を見直す】 組分けテストなどの結果が出た際、点数だけで一喜一憂せず、内容を客観的に分析することが重要です。

学習の質の転換: 6年生のカリキュラムでさらに勉強量を無理に増やすと、子供の学習意欲を削ぐ原因になります。量を増やすのではなく、効率的なやり方に変える必要があります。

客観的な分析: 点数が悪い時、「もっと頑張れ」と精神論で叱るのではなく、「本来何点取れたのか」「なぜ間違えたのか」を冷静に分析します。知識不足なのか、読み取りミスなのか、原因を特定し、子供に「これなら次はいける」という希望を持たせることが大切です。

▢チェック2 組分けテストの結果に合わせた対策を始められていますか?

【正答率の高い問題に絞って原因を分類する】 テスト直しは全てを行うのではなく、子供のレベルに合わせて必要な問題(例:正答率45%以上など)に絞ります。

5つの失点原因:

    1. 単純ミス: 書き写し間違いや字の汚さ。

    2. 知識・理解不足: 完全に忘れているのか、理解が浅いのかを見極める。

    3. 時間配分ミス: 特定の問題に時間をかけすぎていないか。

    4. 意図の読み取りミス: 「何を聞かれているか」を正確に把握できていない。

    5. 作業の雑さ: 式や図を書いていない。 これらを分析し、一度に全てではなく「今月はこれ」と優先順位をつけて改善していきます。

▢チェック3 最終学年1年間のマイルストーンを意識できていますか?

【7月を最終目標にクラスアップを目指す】 6年生の1年間で意識すべき時期と目標について解説されています。

春期講習前: まずはここでのクラスアップを目指します。ミスの原因をいくつか解消するだけでも偏差値は上がります。

7月の組分けテスト: ここが重要なリミットです。志望校別コース(冠コース)の受講資格が決まるため、夏前までに志望校レベルのクラスに到達しておく必要があります。

8月以降: 夏期講習からは「インプット(知識習得)」から「アウトプット(演習)」へ授業形式が切り替わります。9月以降は過去問演習が中心となるため、7月までに基礎を固め、正しい勉強法を確立しておくことが必須です。

▢チェック4 塾の特別講座の取捨選択はできていますか?

【本当に必要か冷静に判断する】 塾から勧められる特別講座やオプション講座について、子供の状況に合わせて判断する必要があります。

1学期の日曜特訓: 毎週のカリキュラム学習が回っていない場合、日曜日を潰して特訓に参加するのはリスクがあります。復習の時間に充てるほうが効果的な場合もあります。

GW特訓: 入試レベルの問題に触れて危機感を持たせる目的がありますが、自信を喪失するだけなら避けたほうが無難です。苦手単元の復習に使ったほうが良いケースも多いです。

関西圏の講座: 灘中対策など特定の講座は、志望者以外には推奨されないものもあるため、内容を見極める必要があります。

▢チェック5 2月の休校期間のスケジュールができていますか?

【新学年のスケジュールに体を慣らす】 塾が休みになる約1週間は、リフレッシュしつつも学習習慣を維持します。

朝学習の継続: 計算や漢字は毎日必ず続けます。入試レベルに近づき難易度が上がりますが、習慣化が重要です。

新スケジュールの予行演習: 新学年で塾に通うことになる曜日・時間帯に、家庭で勉強をする癖をつけます。

学習の見直し: 「解き終わればいい」という雑な学習になっていないか、親がプロセスを確認する良い機会です。6年生の予習を最優先し、余った時間で弱点補強を行います。

▢チェック6 6年生テキストの先読みは行っていますか?

【「難しくなる」ことを肌で感じる先読み】 休講期間に行う予習は、問題を解けるようにすることではなく、レベル感を知ることが目的です。

算数: 最初の方の単元を2〜3問解いてみます。これまでより思考レベルが上がり、解けない問題が増えることを実感させます。

国語: 問題は解かなくて良いので、テキストの長文(素材文)を読んでおきます。文章のテーマや複雑さを感じ取ります。

理科: 既習範囲の総復習になるため、テキストの説明部分(解説)を読み込み、忘れている知識がないか確認します。

社会: 公民分野が始まる場合、その部分を読んでおきます。

チェック7 新学年に合わせた1週間のスケジュールの組み直しはできていますか?

【勉強時間は「微増」にとどめ、質の高い時間を確保】 塾の拘束時間が増える中、家庭学習の時間をどう確保するかが課題です。

時間の増やし方: 5年生の時よりプラス2時間程度が限度です。無理に増やさず、質を高めます。

スローな学習の確保: 追加する2時間は、時間を計って急ぐ勉強ではなく、「じっくり読む」「図や式を丁寧に書く」「解き方を振り返る」という「スローな学習」に充てます。これにより、ただ終わらせるだけの「あらい学習」から脱却し、理解を深める習慣を作ります。

優先順位: 課題を全てやり切るのは難しくなるため、取捨選択が必要です。

▢チェック8 過度な復習が癖になっていませんか?

【「繰り返し」による暗記に頼らない】 「何度も繰り返せば覚えるだろう」という方法は、小学生の脳の発達段階においては効率が悪いです。

理解型学習へ: 高校生と違い、小学生は丸暗記や回数だけの反復では定着しません。「なるほど!」と納得し、理解して覚えることが重要です。

自己判断(○△×学習): 解けた問題に対して「自信を持って次も解ける(○)」「今回は解けたが不安(△)」といった自己評価を行い、2回目は△のみを解くなど、メリハリをつけた復習を行います。終わらせることを目的にせず、テストで再現できる状態を目指します。

▢チェック9 塾テキスト以外の問題集の使い方・選び方を知っていますか?

【目的に応じた補助教材の選び方】 基本的には塾のテキストが中心ですが、補強が必要な場合は市販教材も活用できます。

計算力: 『マスター1095題』のような1日少量のものや、『計算と一行題』『でる順』などで、逆算や複雑な計算を強化します。

苦手分野の補強: 算数の図形や文章題が苦手な場合、『魔法ワザ』シリーズや『プラスワン問題集』など、解説が詳しく、子供が読んで理解できるものを選びます。

選び方の注意: 解説が充実しているか、目次を見て必要な単元がすぐに探せるかなどを基準に選びます。

▢チェック10 早くも過去問対策に入っていませんか?

【焦って早く始めない】 「早くから過去問をやれば受かる」というのは間違いです。

開始の目安: 基本的に過去問演習は9月以降です。基礎が固まっていない状態で傾向対策だけを行っても点数は伸びません。夏までは基礎固めと苦手克服に専念すべきです。

例外的な活用: 理科の長文問題や、記述欄の多い解答用紙を「ちら見せ」して、子供にどのような力が求められるかを認識させる程度なら有効です。本格的な演習は秋からと心得てください。

SAPIXの2月の学習ポイント

四谷大塚/早稲田アカデミーの2月の学習ポイント

日能研の2月の学習ポイント

浜学園の2月の学習ポイント

まとめ

【親子の意識改革と良いスタートダッシュを】 6年生の1年間は、親が思う以上に「あっという間」ですが、子供にとっては「まだ1年ある」と感じる長い期間です。この意識のギャップを埋めるためにも、まずは直近のテストや2月のスタートに目標を置き、具体的な行動(ミスの分析やスケジュールの見直し)を促すことが大切です。

2月の休講期間は、これまでの疲れを癒やすリフレッシュの時間であると同時に、6年生の学習スタイルへ切り替える絶好のチャンスです。

1. 気持ちのリフレッシュ

2. 6年生内容の先読み(予習)

3. スケジュールの再構築

この3点を軸に、新学年のスタートを成功させてください。なお、各塾(SAPIX、四谷大塚、早稲アカ、日能研、浜学園)ごとの具体的なカリキュラムポイントについても音声内で触れられていますが、共通して言えるのは「範囲が広がり難易度が上がるため、基礎の理解と丁寧な学習がより重要になる」ということです。