2026年6月 6年生の学習プランについて

【5月〜6月の学習の重要性と時期の位置づけ】
6年生の1学期はインプットの期間であり、夏休みからのアウトプット訓練、2学期の得点力を高める時期へと繋がる非常に重要なステップです。5月から6月にかけての夏期講習が始まるまでの期間は、受験後半で成績が上げられるかどうかの分かれ道となります。この時期に受ける合不合判定テストやオープン、組み分けテストなどで、志望校の合格可能性や偏差値の差が明確になり、現状の立ち位置を突きつけられるご家庭も多いはずです。本セミナーでは、入試直前まで走り抜けるための「10のチェックポイント」を中心に、この時期に家庭で実践すべき具体的な対策を解説します。

【偏差値15のギャップを埋めるための考え方】
現状の偏差値が志望校に15点足りない場合、一見絶望的に思えるかもしれませんが、今すぐ「正しい学習方法」に切り替えることができればギリギリ間に合う可能性があります。しかし、これを夏休みから始めていてはすでに手遅れです。また、家庭での対策や声かけだけでは根本的な解決が難しいケースも多々あります。そうした場合には、自称ではない本当の「プロの力」に頼ることも必要不可欠です。本セミナーでは、モチベーションを下げない親の声かけから、偏差値15の壁を超えるための教科ごとの対策、月例テストを軸にした基礎知識の習得、夏休み前の総復習の準備まで、具体的なノウハウをお伝えします。


▢チェック1GW特訓で学習のペースが乱れていませんか?

【GW特訓参加後の学習姿勢の見直し】
ゴールデンウィーク特訓が終わり、学習のペースを崩してしまう子が毎年多く見られます。特訓に参加した子については、「丁寧な学習が続けられているか」を確認してください。塾側の意図としては、入試レベルの難問に触れさせることで危機感を持たせることが目的でした。しかし、これが逆効果となり、「もっと早く、たくさんやらなくちゃ」と焦り、あたふたと多量な問題を雑に解くようになってしまう子がいます。これでは学力はつきません。一方、参加しなかった子については、朝学習の継続や、決まった曜日・時間に予定通りの勉強を始められているかなど、基本的な学習ペースが崩れていないかを確認することが重要です。

【テストにおける空欄への対処とじっくり取り組む時間の確保】
今後の塾のテストは、本番の入試以上に時間に対して問題量が多く設定されています。そのため、「解答用紙に空欄があってもいいんだよ」と繰り返し伝えてください。空欄を埋めようと焦って無理をすると、ミスが増えたりいい加減な解答になったりします。解ける問題を選んで確実に解くことが重要です。また、家庭学習において、1週間に少なくとも2時間は「じっくり、ゆっくり、納得ずくで解く時間」を作ってください。ストップウォッチで時間を測るような勉強ばかりでは丁寧な学習ができません。「今はゆっくり解いていいんだよ」と声をかけ、問題数を少なめにして、図や式をしっかり書いて考える緻密な勉強時間を確保することが大切です。

【問題文を最後まで読む習慣の徹底】
子供たちは、意外なほどテストの問題文を最後まで読んでいません。算数において「3行の壁」を超える問題だけでなく、短い文章であっても、途中で「あ、あのテキストにあった問題だ」と思い込み、勝手に問題の趣旨を想像して解き始める子がたくさんいます。実際のテストでは、テキストの類題に見せかけて少し条件を変えていることが多いため、途中で詰まってしまいます。まずは「問題文を最後までしっかり読もうね」と約束させてください。そして読み終わった後、いきなり解き始めるのではなく、わずかな時間でいいので「何が分かっていて、何を聞かれている問題か」を頭の中で判断してから図や式を書く習慣をつけます。これを徹底するだけで、ミスは驚異的に減り、点数が一気に上がります。

▢チェック2 教科ごとに、志望校と現状の学力の差を、確認できているか?

【偏差値の差と許容範囲の判断】
志望校のレベルと現状の学力の差を正確に把握できているかが重要です。これは単なる偏差値だけでなく、志望校の問題レベルと子供が解けなくなるレベルのギャップも含めて確認する必要があります。一般的に、志望校と現状の偏差値の開きが15ある場合、それは「ギリギリ許容範囲」だと捉えてください。ただし、偏差値55から70の学校を目指すのは厳しい場合が多いですが、偏差値45から60の学校を目指す場合は許容範囲に入りやすいなど、状況によって異なります。大幅な開きがあっても、今すぐに正しいやり方にシフトすれば挽回は十分に可能です。

【家庭での対策の限界とプロの力の活用】
偏差値が15以上開いている場合、ご家庭だけの対策では限界があることがほとんどです。子供がその問題を解けない理由は多岐にわたるため、素人では原因を正確に分析できないからです。

  • 算数(旅人算の例): 旅人算の基本が分かっていないのか、描くべき図の種類を知らないのか、図を知っていても描くことに慣れておらず避けているのか、図は描けたがその先の一歩が見つからないのか、など原因は様々です。

それぞれの段階において選択肢を検討し、一瞬でつまずきの原因を見抜くには長年の経験を持ったプロの力が必要不可欠です。プロに頼るのであれば、入試間際になってからではなく、今の段階から依頼することが非常に重要です。

【親の志望校変更への意識】
偏差値が15以上開いているという厳しい状況の場合、親としては志望校の変更も視野に入れて情報収集を始める必要があります。万が一、現在の第一志望が届かなかった場合に備えて、「じゃあどこにしようか」という情報を探しておいてください。ただし、この段階では絶対に子供には志望校変更の話をしてはいけません。親の心の中だけで留めておくことが、子供の学習意欲を維持するための鉄則となります。

▢チェック3 志望校を変更するようにお子さんと話し合いをしていませんか?

【子供の全知全能感の活用と志望校変更のタイミング】
親が志望校変更を考え始めたとしても、子供に対して「このままじゃ届かないから志望校を下げようか」と伝えるのは厳禁です。これを言うと子供の学習モチベーションは著しく低下します。5年生や6年生の段階では、偏差値45でも「開成中に行ける気がする」といった幼い「全知全能感」が残っている子がおり、それが普段の学習の原動力になっている面があります。「そんな成績で行けるはずがない」と否定するのではなく、「よし、それに向かって頑張れ」と励まし続ける時期なのです。そのため、第一志望の変更を子供に話すのは10月まで我慢してください。なお、第一志望校の解答用紙は見せても構いませんが、問題用紙を見せると「無理だ」と諦めてしまう危険があるため、まだ見せないようにしてください。

【危機感を煽らない効果的な親の声かけ】
ゴールデンウィーク特訓のように、危機感を植え付けて煽る方法はマイナス効果になりがちです。普段の生活でも、正論を振りかざした義務感への訴えは子供に響きません。

  • 悪い例: 「君は計算よく間違うんだから、丁寧にやらんといかんよ」と欠点を指摘し、義務を押し付ける言い方。
  • 良い例: 「君は非常にスピーディな計算ができるんだから、もっと丁寧にやると間違いがぐっと減るよ」と、まず子供の長所から話し始め、それをするとこんないいことがあると伝えます。

その上で、「縦横もうちょっと揃えるだけでだいぶ変わるよ」「4と9が区別つくように書く練習をしてみようか」といった具体的な技術のアドバイスへと繋げることが大切です。

【塾の授業の聞き方と家でのアウトプット学習】
「正しい学習習慣に切り替えれば伸びていける」と子供が捉えられるよう、普段の学習方法にもアドバイスを与えましょう。塾に行く前に「算数の授業ごとに、2問ずつ後でお母さんに説明してね。だから説明できるようにちゃんと授業を聞いてきてね」と伝えたり、家での勉強後に「この時間で勉強した内容について、1問だけでいいからどう解いたか教えてね」と促したりします。人に説明することを前提とした学習を取り入れることは、理解を深める上で非常に有効です。

▢チェック4 志望校の偏差値と比べて、国語の偏差値が10以上開いている?

【失点原因の分析とプロへの相談の目安】
志望校の偏差値と比べて国語の偏差値が大きく開いている場合、どの部分で点数を落としているのかをしっかり分析する必要があります。漢字や語句、慣用句などの知識部分か、物語文か説明文か、選択肢問題か、あるいは記述問題で点数が稼げていない(空欄になっている)のかを見極めます。志望校との偏差値の差が10以上開いている場合は、ご家庭の力だけで挽回するのは非常に困難です。子供がどこまで読み取れているかを客観的に判断するには長年の経験値が必要になるため、真っ先にプロに相談すべきです。その場合、物語文ならどこに線を引くか、説明文なら逆接の接続語に三角の反対印を書くといった、「傍線引きの方法」など読み方の指導から入る必要があります。

【家庭でできる記述問題と選択問題の振り返り】
偏差値の差が10以内で、現在偏差値50のところを60に引き上げたいといったレベルであれば、家庭での指導が可能な場合もあります。まずはテストの振り返りを確実に行います。

  • 記述問題: 10点満点中1点しか取れなかった場合、親が横について「なぜ9点減点されたのか」を本文と設問を見ながら一緒に想像します。模範解答や解説を読み、「この要素が抜けていた」「主語と述語がねじれていた」といった減点理由に気づかせます。
  • 選択問題: 感覚的に選ぶのではなく、「本文の中にこれがあるから、この選択肢の結びの言葉は間違いだ」と論理的に判断する練習をさせます。

【設問の読み飛ばし防止と語句学習のポイント】
国語においても、問題文(設問)を最後まで読まない早とちりが非常に多いです。「傍線丸2について、太郎君の気持ちの変化がわかる場所はどこでしょうか?」という問いに対し、「太郎君の気持ち」まで読んだ段階で気持ちを探し始めてしまう子がいます。設問を最後まで読ませた上で、親が「何を聞かれてるの?」と問いかけ、子供に短く要約させる訓練を重ねて、設問の意図を正確に捉える練習をしてください。また、偏差値を10上げるには語句の学習も必須です。10問の漢字テストなら8〜9問は正解できるよう、同義語、反意語、同音異義語など、意味の違いを問われる漢字から優先的に学習を始めてください。

チェック5 算数について、どちらか当てはまりませんか?
□ 一問に時間がかかりすぎて、テストが終わらない
□ 他の単元と比べて、かなり点数が低い単元がある”

【我流で解く子への対策:先生の真似とノートの活用】 算数で「1問に時間がかかりすぎてテストが終わらない」「単元によってばらつきが多い」場合、塾で習った方法を無視して我流で解いているか、逆に習った方法にこだわりすぎているかのどちらかです。我流で解きたがる子は、「なんとか自分で解いてやる」というエネルギーがあるため頼もしい反面、場合の数で全てを書き切ろうとしたり、数列の512番目を求める問題でひたすら数字を並べたりと、非効率な解き方をしがちです。

  • ノートの活用: まずは先生の真似をさせます。丸写しではなく、家に帰ってノートを見直した際に「先生はまず線分図を書いた、その後に式を書いた」と思い出せる程度のメモ書きを取らせます。
  • 家での宿題: 「今日先生が板書した方法でやろうね」「どんな方法で解いたか教えて」と正解よりも方法にこだわって確認し、できたら「ちゃんと聞いてきたんだ、偉いね」と褒めます。また、親が横について「早く解きなさい」「制限時間はこれくらい」と焦らせてはいけません。

【やり方に縛られすぎる子への対策:理由の確認と類題演習】 逆に、塾で習った方法に縛られすぎている子は、「すべての問題に決まりきった正しい方法がある」と思い込んでおり、解き方を丸暗記しているため応用が全く効きません。

  • 理由の確認: 「算数は筋道さえ正しければどんな方法でもいいんだよ」と伝え続けます。横について教える際は、「その図はなぜ使うの?」「その図で何を出そうとしてるの?」「その式で何が出たの?」と、手順の意味を一つひとつ聞いてあげてください。
  • 類題の選択: 同じ問題を5〜6回と繰り返しすぎると、ますます「この方法でないといけない」とがんじがらめになります。繰り返しは2回程度に留め、少しずつ変化をつけた類題を解かせるのが理想ですが、親が探すのは難しいため、プロの家庭教師に頼んで即座に類題を作ってもらうのも一つの手です。
▢チェック6 理社のテストの問題文が長くなっていることに気づいていますか?

リード文の長文化への適応】 近年、入試問題の理科・社会において問題文(リード文)が著しく長文化しています。これは、重箱の隅をつつくような細かい知識の有無ではなく、物事の因果関係を理解する力や、学校の授業についてこられる力を見たいという中学校側の意図があるからです。麻布中などのように、まるでその学校の初めての授業のように、誰も知らないような不思議な話題から入り、興味を持ってリード文に入り込めた子が解けるような構成になっています。これに伴い、塾のテストでもリード文が長くなっているため、まずは「リード文を読み切ること」が理科・社会ともに必要不可欠な対策となります。

【理科の具体的な対策とプロの活用】

  • 原因・理由を問う問題への対応: 難関校になるほど単なる知識問題は減り、「なぜそうなるのか」という理由や原因を聞く問題が主流です。選択問題や50字以内の記述問題として出題され、表やグラフから判断して解く力が求められます。
  • 基本知識の定着と逆質問: 幹となる基本知識は依然として重要です。一問一答型のテキストを使う際、上から順に答えを丸暗記する子が多いため、親が「答えはこうだけど、この問題は何だったっけ?」と逆に質問することで、試験で使える知識へと昇華させます。グラフや表を見る際は、縦横の見出しに書かれている言葉(気温など)や単位をしっかり見るように指導してください。
  • プロの活用: 天気や天体など、全く分からず動き始めたらお手上げといった苦手単元であっても、プロの家庭教師に頼めば1つの単元につき2時間程度の授業である程度完成させられることが理科ではよくあります。

【社会の単元別対策と音読の活用】 武蔵中の社会の問題などをちら見せして、リード文が長く暗記だけでは解けないことを実感させましょう。

  • 地理: 気象条件で出題されることが多いです。雨温図を単に覚えるのではなく、雪が多い新潟と北海道の日本海側の「冬の気温の違い」など、特徴を理由と結びつけて捉えます。農作物の生産グラフも、なぜその地域で多いのか理由をくっつけた知識が重要です。
  • 歴史: 大まかな時代の流れ(何時代か)を正確に捉え、人物を中心に政治や文化の流れも考えます。「何々があったので世の中が変わり、それをどうにかしようと思った誰々が一揆を起こした」というように、流れの中で覚える練習をします。
  • 公民: 子供にとって現実味がなく興味を持ちにくいため、ニュースを一緒に見ながら「お父さんはこの事件についてこう思う」と話し合うのが有効です。また、テキストを親子で交互に音読し、親が2〜3行の補足説明を加えるだけでも理解が定着しやすくなります。
□チェック7 お子さんとテストの受け方の、ルールと取り決めはできていますか?

【テスト開始前のメンタルコントロール】
入試本番は、「これまで頑張ってきた」という過程は一切無視され、1回のテストの点数だけで判断されてしまいます。そのため、そろそろ「大切なテストで点数を取るための練習」を始める時期です。テストに向かう気持ち作りが非常に重要になります。テスト開始前(あるいは家を出る前)に、「今回頑張って全部埋めるぞ」と気負うのは逆効果です。そうではなく、「丁寧に、確実に、今日はやっていこう」と自分自身に声かけをする練習をさせてください。算数なら「計算だけは読みやすい数字を書いていこう」、国語なら「設問だけは最後までしっかり読んでから解こう」など、何か1つだけ自分に言い聞かせる目標を決め、紙に書き出してみるのも有効です。

【テスト中の自問自答と残り10分のギアチェンジ】
テスト中は、子供自身が自問自答しながら進めることが大切です。問題文の最後に書かれている「何が聞かれているのか(何を問われているのか)」をしっかり確認してから解き始めるよう、自分に語りかける癖をつけさせます。また、最も注意すべきは「テストの残り時間が10分になった時」です。多くの子供は、空欄がいっぱい残っていることに気づいて焦り、適当に埋めようとしてミスを連発します。

  • 残り10分のギアチェンジ: 「残り10分になったら、解答欄を全部埋めることはすぐに諦めるんだぞ。その代わり、解けそうな問題を見つけて、1個でも2個でも確実に丸を増やす気持ちに切り替えろ」と事前にしっかり教えておいてください。特に7月の合不合判定テストやサピックスオープンなどでは、このアドバイスが必須です。

塾のテストは様々な学校を受ける子を対象にしているため、自分の志望校には関係のない面倒な問題も含まれています。そのため、解答欄を全部埋めようとしなくて良いということを鉄則として伝えておきましょう。

▢チェック8 数ヶ月単位で成績がガクッと落ちたり、成績が安定しないことはありませんか?

【成績の上下の捉え方と急落の原因】
数ヶ月単位で成績を見ていく中で、偏差値が5点ぐらい上下するのはテストにおいてはごく普通のことです。5点下がったからと慌てたり、5点上がったからと喜びすぎたりする必要はありません。グラフにした時に、ガタガタと上下しながらも全体として右肩上がりになっていれば問題ありません。しかし、6年生になって成績がガクッと落ちるケースがあります。よく見るとミスが急増していることが多く、これは学力が下がったのではなく「メンタル面の問題」が大きいと言えます。やる気がないわけではなく、その日たまたま体調が悪かった、朝お母さんと喧嘩して機嫌が悪かった、あるいは「今日こそ良い点数を取ろう」と焦ってしまった、といったことが原因です。

【プレッシャーをかけない声かけとテスト前のワンポイントアドバイス】
今はまだ本番ではないため、成績の急落も「うちの子はどういうメンタルの時に一番点数が取れるんだろう」という、入試本番を見据えて最高の状態でテストに臨むための練習期間だと捉えてください。大切なのは、親が子供にプレッシャーをかけないことです。

  • NGな声かけ: 「今日こそ大切な試験だから頑張ってくるんだよ」「ミスしちゃいけないよ」と直接口に出すと、子供も「今日こそミスしてはいけない」と過度なストレスを抱え、普段すっと働く頭がうまく働かなくなってしまいます。
  • 良い声かけ: 基本的にプレッシャーはかけない方が良いですが、完全に放置するのも問題です。「今日は問題文をしっかり読むこと、そのことだけを目標にテストに臨もうね」といったように、何か1つだけ具体的な注意点を念押ししてテストに向かわせるのが最適なアプローチです。
▢チェック9 日曜特訓などの特訓授業でスケジュールが回らなくなっていませんか?

【平常授業と月例テストの優先】
日能研や早稲田アカデミーなどでは日曜特訓が始まり、これまでスケジュール作りの要であった日曜日に塾で長期間拘束されるようになります。その結果、その週に習った単元の復習をする時間がなくなり、「いつ復習をやればいいのか」とスケジュールが回らなくなってしまうご家庭が多く見受けられます。大前提として、6年生の1学期の間は、カリキュラム通りに進む「平常授業」を最も重視し、塾の「月例テスト(組み分けテストなど)」の偏差値を判断材料にしてください。普段は、この月例テストの偏差値を上げるための勉強に注力すべきです。2学期になれば自分で行う過去問演習の点数に重きを置くようになりますが、今はまだその時期ではありません。

【日曜特訓の休みの決断と復習時間の確保】
日曜特訓の勉強が月例テストの対策に直結しない場合や、家庭学習が進んでおらず復習の時間がどうしても確保できない場合は、思い切った決断が必要です。

  • 優先順位の変更: 「今回は日曜特訓を休んでいいかな。その代わり、この週の大切な単元をしっかり復習しようか」と提案し、1日休んででも復習時間を優先させることが根本的な学力向上に繋がります。

1学期の間は、日曜特訓はあくまで「優先順位2番目」という捉え方をして構いません。スケジュールの隙間がなくなり、消化不良を起こしたまま進むことの方が危険ですので、学習状況に応じて柔軟にスケジュールを見直してください。

▢チェック10 3ヶ月後に総復習をすることを想定していますか?

【夏期講習に向けた苦手単元の可視化】
6年生の1学期(2月から7月までの半年間)は、実は5年生までに2年間かけてやってきた内容の「1回目の復習」を行っている期間です。そして、8月の夏期講習に入ると、同じ範囲をさらにもう1回総復習することになります。したがって、今の1回目の復習を行っている段階では、「どの単元が苦手なまま残っているのか」を発見し、可視化しておくことが最大の目的となります。苦手に気づいたからといって、今すぐすべてをやり直す余裕はないと思いますが、「ここが苦手だ」と分かっていれば、夏期講習が始まった時に「この日は頑張らなくちゃ」「この日は少し力を抜いてもいいな」とメリハリをつけることができます。

【問題の仕分け(丸・三角・バツ)と復習のタイミング】
苦手単元を可視化するために、これまでの月例テストの解き直しをした際などに、問題に「丸・三角・バツ」の印をつけておく習慣をつけてください。

  • バツ印への対応: 解説を聞いてもよく分からない、解ける気がしない「バツ」の問題は、今のところは放置して構いません。夏期講習の演習を通して自然と解けるようになることもありますし、秋以降に過去問をやってみたら結局そのレベルの問題は出題されなかった、ということもよくあるため、気にする必要はありません。
  • 三角印への対応: やり残したり、あと少しで解けそうだったりした「三角」の問題に集中します。溜め込んでしまった三角印の問題をいつ復習するかを事前に計画しておいてください。夏期講習が始まるとまとまった時間は取れないため、「この祝日を利用しようか」「1学期が終わって夏期講習が始まるまでの2日間の空きでやろうか」など、具体的な復習のタイミングを今のうちから考えておくことが重要です。
SAPIXの6月の学習ポイント

四谷大塚/早稲田アカデミーの6月の学習ポイント

日能研の6月の学習ポイント

浜学園の6月の学習ポイント

まとめ

【夏休みまでのインプット学習の真意】
6年生の夏休みを迎えるまでの約2ヶ月間は、知識の「インプット」を行う非常に大切な期間です。ここで言うインプットとは、テキストを機械的に丸暗記することではありません。例えば算数であれば、「こういう問題が出たら、このような方向から図や式を書いていけば解けるはずだ」という解法の道筋を、自分なりのカテゴリーの中にしっかりと定着させていく作業のことです。この基本となる部分を今の時期に確実に固めておくことで、秋以降に偏差値をぐっと飛躍させることが可能になります。

【大人の伴走と着実な学習の継続】
偏差値を志望校に近いところまで大きく引き上げることは不可能ではありません。しかしそのためには、子供自身が納得しながら緻密に勉強していく時間と、それを適切にサポートし伴走していく大人の存在が不可欠です。ご家庭の協力だけで乗り切れそうか、あるいは早急にプロの家庭教師などをつけるべきかを冷静に判断することが、この時期の親の重要な役割となります。これから「受験の天王山」と呼ばれる夏休みへと向かっていきますが、今はそれに向けた大切な準備期間です。周囲のペースに流されてあたふたすることなく、毎日の学習を確実かつ着実に進めていってください。