2026年2月 4年生の学習プランについて
【新5年生のスタートダッシュと春休みの過ごし方】 このセミナーは、中学受験において最も重要とされる「5年生」という学年を迎えるにあたり、直近の2月上旬の過ごし方と、今後の学習方針を保護者に伝えることを目的としています。具体的な狙い:
• 空白の1週間の活用: 2月1日から約1週間、塾は入試期間で休みになります。この期間を単なる休みとせず、5年生の準備(予習・先読み)に充てる意識を持ってもらうこと,。
• 学習の質の転換: 量や暗記で乗り切れた4年生までの学習から、「理解」と「思考」を重視した5年生の学習スタイルへ切り替える必要性を伝えること,。
下記のチェックをクリックすることで、今月のチェックポイントを個別に動画・要約で確認できます。
必要だと思ったものだけでもよいので、1つでも多く取り入れて頂くことで、より良い学習習慣を習得することが可能です。
動画の内容をすぐに読んでいただけるように「要約」もつけておりますので、こちらも合わせてご参考ください。
▢チェック1組分けテストの結果の正しい受け止め方を知っていますか?
結果の数字よりも中身の分析を】 新学年のクラスが決まる重要なテストですが、偏差値やクラスの結果だけに一喜一憂せず、「なぜ間違えたのか」を分析することが重要です,。
• 成績が下がった場合: 単に学力が落ちたのか、それとも解く力はついているがミスが出たのかを見極める必要があります。問題用紙に残された計算跡やメモを確認し、やり方を変えずにこのまま進んで良いのか、改善が必要なのかを判断します。
• 分析の視点: 正答率が高い問題を落としていないか、単純な計算ミスか、設問の読み違えか、根本的な知識不足かなど、失点の原因を具体的に特定し、今後の対策(弱点の発見と克服方法)を考える材料にします。
▢チェック2 組分けテストの結果に合わせた対策を始められていますか?
【5つのタイプ別対策】 テストの間違いを「ケアレスミス」の一言で片付けず、以下の5つのタイプに分類して対策を立てる必要があります,。
1. 単純ミス: 数字の書き間違い、汚い字による読み間違いなど。転記ミスが多い場合は、頭の中で数字を音声化して移す練習などが有効です,。
2. 知識・理解不足: 理解が浅いために少し形が変わると解けない、あるいは時間の経過で忘れてしまったケース。必要に応じて過去の単元を学び直す時間を確保します,。
3. 時間配分ミス: 特定の問題に時間をかけすぎて後半が真っ白になるケース。事前に各大問にかける時間を想定しておく練習が必要です,。
4. 問題文の読み取り不足: 条件を読み落としている、あるいは斜め読みして勝手な解釈をしているケース。正しく意味を理解しながら読む習慣が必要です,。
5. 作業不足(図や式): 手を動かして図を書こうとしたか、その図が雑でなかったか。応用問題では試行錯誤の作業が不可欠です。
▢チェック3 5年生1年間の重要単元を知っていますか?
【受験に必要な知識の9割を学ぶ1年】 5年生の1年間で、中学受験に必要な解法のほぼ全てを学習するため、全ての単元が重要になります。
• 算数: 「割合」の理解がその後の「速さ」や「比」に直結します。基本概念の理解をおろそかにすると、後半の単元で苦労することになります,。
• 国語: 物語文では心情変化、説明文では抽象度の高い内容など、より深い読解が求められます。語彙や漢字などの知識も着実に積み重ねる必要があります,。
• 理科: 計算問題(てこ、水溶液の濃度、電流など)が増え、単なる暗記では対応できなくなります,。
• 社会: 1学期で地理を完成させ、9月からは歴史が始まり、半年で一気に近現代史まで進みます。スピードが速いため、地理の復習と並行した学習管理が必要です,。
▢チェック4 5年生テキストの先読みは行っていますか?
【2月の休み期間に行う予習】 塾が休みになる2月上旬の1週間を利用して、5年生のテキストの「先読み」を行います。厳密な予習ではなく、「どんな内容か」「難易度はどうか」を子供自身が実感することが目的です。
• 算数: 「倍数・約数」や「割合」の導入部分の説明を読み、例題を1〜2問解いてみます。解けなくても「図形には知識が必要だ」と失敗する経験をしておくことも有益です,。
• 理科・社会: 説明ページを読んでおきます。興味を持った内容を図鑑やネットで調べるのも良いでしょう。社会は歴史漫画を読み始め、全体の流れを把握しておくと9月以降の歴史学習がスムーズになります,。
• 国語: 長文を「問題を解くため」ではなく「内容を理解するため」に読み、親子で感想を話し合うなどして、文章の抽象度に慣れておきます。
▢チェック5 2月の休校期間のスケジュールができていますか?
【新学年の生活リズムを作る】 塾がない期間も、「計算と漢字」は毎日継続します。また、新5年生の時間割に合わせて、本来塾があるはずの時間帯に家庭学習を行い、生活リズムを確立させます,。
• 学習内容: 前述の「先読み(予習)」を中心に行います。塾の授業理解度を高め、後の家庭学習の負担を減らすための投資期間と考えます。
• 意識改革: 量をこなすだけの学習から、じっくり腰を据えて取り組む学習(式や図を丁寧に書くなど)へ切り替えるチャンスとします。
▢チェック6 新学年に合わせた1週間のスケジュールの組み直しはできていますか?
【「スローな学習」時間の確保】 通塾日数や時間が増えるため、学習スケジュールの見直しが必要です。総学習時間は4年生時より週1時間程度増やしますが、詰め込みすぎず、自由時間も確保します。
• スローな学習(週1時間): タスクを早く終わらせるための勉強ではなく、じっくり考え、条件を整理し、正解を出し切るための時間を週に1時間は確保します。難問に挑戦したり、テキストを読み込んだりして、思考力を養います,。
• 目的: 今の入試問題は、条件整理や試行錯誤が求められます。「早く解く」だけでなく「深く考える」習慣をつけることが、難関校対策につながります。
▢チェック7 過度な機械的復習が癖になっていませんか?
【丸暗記・パターン学習からの脱却】 4年生までは解法パターンの暗記や繰り返し学習で点数が取れましたが、5年生以降はその方法が通用しなくなります。
• 危険な兆候: 「同じ問題を何度も繰り返して覚える」「とにかく量をこなす」という学習になっていないか確認してください。5年生の内容は量・質ともに暗記では対応できません。
• 必要な変化: 「なぜそうなるのか」という概念理解(納得)から入る学習が必要です。算数だけでなく、理科や社会も記述量やリード文が増えるため、表面的な暗記ではなく、背景や理由を理解する学習へシフトする必要があります。
□チェック8 お子さんは、なぜ、その答えになったのかを説明できますか?
【「なぜ?」を説明させる】 子供が問題を解く際、単なる作業になっていないかを確認するために、親が「なぜその式になったの?」「どうしてこの図を描いたの?」と問いかけ、子供に説明(表現)させます。
• 理解度の確認: 説明ができるかどうかで、本当に理解しているかが分かります。答えや解き方を覚えているだけの「ごまかし」がないかを見抜くことができます。
• ノート・態度のチェック: 式や図を書かずに解いていないか、テスト時の字が乱雑になっていないか(普段の学習が雑になっていないか)、問題文を一瞥しただけで解き始めていないか(読んでいない可能性)をチェックします,。
▢チェック9 塾テキスト以外の問題集の使い方・選び方を知っていますか?
【学年に合った適切な教材選び】 市販の問題集を使う場合、6年生用の「まとめ教材」を5年生に与えるのは避けてください。また、むやみな先取りも推奨しません。
• 推奨される教材の例:
◦ 図形が極端に苦手: コンパスや三角定規を使って作業するドリル(『コンパス作図ドリル』など)で感覚を養う。
◦ 計算練習を嫌がる: 1日3分程度で終わる薄い問題集(『マスター1095題』など)から始める。
◦ 計算力を強化したい: 『算数 計算と一行問題』(偏差値レベルに合わせて選択)など。
◦ 漢字・語句: 漢字は塾のテキストを優先。語句や文法は『出る順過去問』などを活用。
▢チェック10 テストで2・3個の空欄があることを責めていませんか?
【数個の空白はあって良い】 塾のテストは問題量が多いため、2〜3個の空白があるのは適正なスピードで解いている証拠です。無理に全部埋めようとして雑になるより、確実性を重視すべきです,。
• 注意点: 「分からなくても何でもいいから埋めろ」という指導はこの時期まだ早すぎます。考えずに埋める癖がつくと思考力が育ちません。
• 集中力の確認: テスト中にぼーっとしている時間がないか、あるいは丁寧すぎて時間がかかっていないかを確認します。集中力が途切れがちな場合は、家庭でテスト形式の演習を行い、親が観察することも有効です,。
各塾の学習ポイントのチェック
SAPIXの2月の学習ポイント
四谷大塚/早稲田アカデミーの2月の学習ポイント
日能研の2月の学習ポイント
浜学園の2月の学習ポイント
まとめ
【「あわただしい学習」から「じっくり考える学習」への転換】
**「2月上旬の塾の休み期間を有効活用し、5年生の学習スタイルへスムーズに移行すること」**です。
4年生までは通用した「暗記と量」の学習から脱却し、「なぜそうなるのか」という理屈を大切にする学習へ切り替える必要があります。そのために、新学年の授業が始まる前にテキストの「先読み」を行い、授業の理解度を高める準備をしてください。
また、週間のスケジュールの中に**「スローな学習時間(じっくり考える時間)」**を設け、答えを急ぐだけでなく、プロセスを大切にする習慣を作ることが、5年生の飛躍、ひいては入試本番での得点力につながります,。5年生は忙しい1年になりますが、親御さんがお子様の学習の様子(解き方や姿勢)を見守り、質の高い学習ができるようサポートしていきましょう。